何もしない_5439

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ついこの間まで、普段通りの生活をしていたのに

 

 

急に牢屋に入れられている。

 

 

状況はまったく理解できないというものの

 

 

すぐに殺されるような状況でもなさそうだ。

 

 

すくなくとも外から見知らぬ外敵に襲われるということはないだろう。

 

 

なぜなら牢屋の中だからだ。

 

 

あなたはとりあえず

 

 

この牢屋の生活にいったん慣れるということに注力した。

 

 

早朝に起床すること。

 

 

昼食は食堂に集まって食べること。

 

 

シャワールームは使用できる時間が決まっていること。

 

 

この務所には軍隊の人間も出入りしていること。

 

 

務所の外に出る際は、必ず車が使用されているということ。

 

 

小さいものではあるが、図書室があり、本を借りることができること。

 

 

あなたはこの環境でのルールを1つ1つ学んでいった。

 

 

そしてあなたはその後も数日間、周りに逆らうことなく従順に命令に従い、

 

 

この牢屋での1日がどのようなものか把握することができた。

 

 

そして、囚人が比較的自由に、かつ、目立つことなく、行動することができる時間を見つけることができた。

 

 

それは、夕食後~シャワータイムにかけての1時間だった。

 

 

食事は食堂に集まって、食べる。

 

 

囚人はだいたいテーブルの同じ位置に毎回座って食事をとるものの

 

 

体調不良などで食事を抜くという人も多い。

 

 

誰が食べて、誰が食べていない、などという管理はいちいち行われていないことがわかった。

 

 

夕食後の時間はシャワーを浴びる時間が与えられているが、

 

 

このシャワーも浴びなかったところで、他の者が気づくことはまずなく、

 

 

翌日、自分が臭くなるくらいのものであることがわかった。

 

 

ということは、夕食を食べずに、シャワーも浴びなければ

 

 

約1時間、行動する時間を作り出すことができるということがわかった。

 

 

慎重なあなたは、その後も数日間、この環境内にて様子を伺い、

 

 

この牢屋から脱出できそうな場所、作戦をいくつか考えついた。

 

 

どの作戦も絶対はない。

 

 

失敗すれば、殺されるかもしれない。

 

 

しかし、わけもわからず、こんなところでずっと暮らし続けるということは論外だ。

 

 

あなたは行動に移すことにした。

 

 

あなたが考えついた行動は次の3パターン、

 

 

もしかしたら失敗すれば殺されるかもしれない。

 

 

しかし、あなたは行動するしかない。

 

 

さて、あなたはどうする?